2014年1月21日
【熱帯の憂鬱 大人のためのENNUIの香り漂うエッセイ】(29)
■続・ジャカルタの住居
サリナデパートで空気銃を二丁買ってきて、ほとんどライフルというずしりと重い一丁にはスナイパースコープを取り付けた。これで庭の端にビールの空き缶を置く。スコープの十字に空き缶が映る。庭は細長いので距離がとれる。息を止めて、照準がずれぬように静かに引き金を引く。小説「ジャッカルの日」のジャッカルの気分で射抜いていた。
当たると、気持ちよく空き缶は跳ねる。そして当たると不...
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