【熱帯の憂鬱　大人のためのENNUIの香り漂うエッセイ（53）】続・熱帯の街、ジャカルタの乗馬倶楽部

　アツコは大学の時に馬術部に入りたかったそうな。「私、倶楽部に入る！」「おもしろそう、僕も入る」「えっ、その年でダイジョウブ？」「僕は昔、河口湖で貸し馬に乗ったことがあるし、子供の頃に鞍馬天狗が馬に乗ってるのを何度も映画で見てるからダイジョウブ。時々新しいスポーツをやる事にしているのさ」「……」 　一緒にゴルフをしていた他の中年のおっさん二人は「乗馬！　僕らはいいよ……」としり込み。かくして二人...