2014年4月15日
【熱帯の憂鬱 大人のためのENNUIの香り漂うエッセイ(50)】
■続・バリの北北西に進路を取れ
吸い込まれそうな真っ青な空、榔子の木陰のプールサイドで打ち寄せる白波の音を聞きつつ一人うとうととまどろむ熱帯の午後2時。客は僕以外に誰も見当たらぬ。昼はナシゴレンに安物の豪州産赤ワインを添えて。飲みすぎたか。しかしこのまどろみは何ごとにも代えがたい。近くでバサ! と水音がした、榔子の実でもプールに転がり落ちたか。違う、何かが水面に現れた。薄目を開けみる。熱帯の午...
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