2014年5月22日
【熱帯の憂鬱 大人のためのENNUIの香り漂うエッセイ(58)】
■続・サイゴンへの旅
1989:コンチネンタルにチェックインの後、船長と二人で船長が勤めることになるサイゴン事務所に行く。手垢で薄汚れたリフトのボタンを押す。リフトが来た。乗ろうとすると船長が私の手を引っ張る。「ノナカさん、ほら、ビルの床よりリフトの床が下になっている。これはリフトのケーブルが伸びているということですよ。切れて落ちるかもしれない……階段で行きましょう」「さすが船長。何度も来まし...
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