2015年11月17日
四海茫々(170) 熱狂と奈落
「日暮らし硯にむかひて(中略)あやしうこそものぐるほしけれ」と表現したのは徒然草の兼好法師だが、物狂いのような行動はおそらく諸人がこぞって体験するものであろう。諸産業にも熱狂の瞬間というものがある。海運界では1980年代の北米定航がそうだった。
発端は60年代に勃興したコンテナリゼーションにあった。その初期段階でわが国の海運人は驚き、恐れ、懐疑、迷いなどこもごもの思いにとらわれた。在来船から...
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