2018年6月19日
【四海茫々(276)】サムライ資本主義
前回は、「仁術」という表現で旧日本興業銀行の経営姿勢を紹介した。当節、仁術なる言葉はほとんど使われず死語に近いかと思うが、1980年代の金融界には自行の収益より経済界良かれを慮って融資先の救済に奔走した銀行が存在した。仁術が為せる行動といいたい。興銀はまさに「銀行らしくない銀行」だった。
融資先が広く、巨大な産業連環を構築していた興銀は銀行が担う調整弁的役割を重視していた。その上で銀行の収益...
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